ペンクリニック
10年位前に買ったモンブランの万年筆が壊れた。宅建の資格を取った時にプレゼントで貰ったもの。実は壊れてから4~5年経っている。ほったらかしだった。5万近くした逸品なのに使わなくなるとこんなものなのか?
数年前に一度池袋西武のモンブランに見てもらいに行った。ロクに見もしないでオーバーホールして修理が必要な場合は連絡するとの事。修理費込みで1~2万円掛かるかもしれないと言われた。
ペンの修理で1~2万?桁外れな世界だ。100円のボールペンを使っている者からしたら途方もない修理費だ。セイコが即答で断った。残念だがこの万年筆は二度と使えないと悟った。
そもそも高価なものは金持ちが持つ物だ。ロレックスもピンキリだが物によっては50万も払えば買える。しかしオーバーホールに3~4万が定期的に掛かる。3~4万もあれば日本製の性能が良い時計が買える値段だ。要するにこの程度のカネでピーピー言っているようでは買う資格がないのだ。買ったのはいいがメンテナンスでカネが払えないのでは品物が可愛そうだ。
万年筆は使う時は常に使っていたけど飽きて(?)使わなくなると当分使わなくなる。その際、インクでも抜いていれば良かったものの面倒でそのまま。結果、サイクルが一周してまた使いたい気分になった時は既に使えなくなる。
そんな時、たまたま出てきた万年筆を見て、またこいつで書きたいなと思った。「万年筆 オーバーホール」で検索しているうちに「ペンクリニック」と言う語句もヒットしてきた。ペンクリニックで検索するとオーバーホールの語句よりも多く情報を得られる事に気づいた。ペンクリニックとは無料でプロの職人が万年筆のあらゆる不調を見てくれると言うもの。勿論修理が必要な場合は別途料金が掛かる。勢い付いて調べていくうちに遂に見つけた「モンブラン リペア クリニック」(後から気付いたがそもそもモンブランのHPに普通に載っていた)。
これだ!と思いクリニックの開催日を調べるとちょうど明後日(21日)新宿高島屋でやるではないか!早速予約すると11:00~17:00の間で空いているのは14:30分だけ。意外と人気があるんだなと実感。21日は何故だか縁の宅建主任者証の件で都庁に行く予定だっただけに運命的なものも感じてしまった。
ここでトチッた。14:30分を午後4時30分と間違えキャンセル扱いとなってしまった。しかし今正に新宿に居るのに諦めて帰るわけに行かず何とか交渉の上、時間外で対応してもらう事にした。
もう待たせるのも悪いので16:15分頃とりあえず行ってみるとちょうど前の客が終わったばかりなので見てくれるとの事。関西訛りの小野さんと言う職人さんは謝る私を寛大に迎えてくれた。手際は正に神業。万年筆そのもの清掃に加え故障個所を一点、一点丁寧に見てくれた。
「ペン先は異常ないですね。」その後も黙々と作業。すると故障個所を見つけ「これですね~」と部品を交換。書けるようになった万年筆を見て久しぶりに心から感謝した。こんなに丁寧にやってもらって無料とは頭が上がらない。今後は大切に使いますと約束しお礼を言って去った。小野さんには心から感謝。
モンブラン リぺア クリニック
探せば色々な世界があるんだな。ペン職人に会ったのは生まれて初めて。職人って本当にすごい。私も一つの何かに特化したオンリーワンを早く身に付けたいものだ。